「結婚、するかもしれない。私達」
照れくさくて普段の声量では言えなくて。
赤毛の彼女が小さくぽつりとつぶやいた聞き取りにくい台詞は、幸いにも通信機越しの相手の耳に届いてくれたようで。
「…本当ですか!?うわぁ、おめでとうございます!」
一瞬の間をおいて、茶髪の少女のとても嬉しそうな祝いの言葉が返ってくる。
「ありがとう」
「えへへ、嬉しいな嬉しいな。するかもしれない、って事はまだ籍は入れられてないんですよね?」
「あぁ」
「いつ頃に入籍されるんですか?あと、結婚式はいつ挙げられるんですか?」
先ほどまで照れくさそうに笑っていた赤毛の彼女は、少し表情を変えて口を開いた。
「入籍は、もう少し両国が落ち着いてから、だと思うけど」
「じゃあ挙式はいつですか?決まったら絶対呼んでくださいね、銀河の果てからでも飛んできますから!」
多分、通信機の向こう側で楽しそうに笑っているであろう茶髪の少女に、告げるのは少し心苦しかったけど。



「式は…実を言うと、きちんと挙げられるかどうかわからないんだ」





「え…」
呆気にとられたような声が聞こえて、一瞬後に今度は混乱の混じった声が聞こえてくる。
「ど、どうしてですかなんでですか!結婚式って言ったら人生を左右する大事な大事なイベントですよ!」
慌てた声に、その結論を信じられないと言う声に。
彼女は表面上の理由を、淡々と、だが少し寂しそうに答えた。
「忙しいからね、いろいろと」





シアワセ。





忙しいから。
この理由は決して嘘ではない。
物事の後始末は、その物事の規模に比例して大変かつ面倒になる。
そして、今回の戦争は簡単に後始末ができるような小規模のものではなかった。
隠密であり国の重役である彼女に、任せられる仕事は決して少なくはない。
と言っても、最近は頭脳労働系の仕事ばかり、つまりは書類の処理ばかり回ってくるのは平和になってきた兆しだろう。
しかし仕事となると真剣に没頭してしまう彼女だから、忘れないように今のうちにと連絡したのだけど。
やはり茶髪の彼女から散々に惜しむ声をかけられて、困ったように笑うしかできなかった。
「本当の理由は別にあるんだけどね…悪い事したな…」
誰もいない部屋で、ベッドに仰向けになって寝転んで。
通信機越しの、ものすごく残念そうな茶髪の彼女の声を思い出しながら、ぽつりと声を漏らす。
当然、返答があるはずもない。
明日はあれを片さないと、と机の上に山積みになってもし地震があったら確実に崩れると言い切れる程の量の書類を見やる。
彼女はため息をついて目を閉じて、数分後には眠りについた。





「ネル、明日アーリグリフで親睦会が開かれる事、知ってるかしら?」
朝。
起きて身支度をして部屋を出て、廊下を歩いていて。
そこで偶然そして久しぶりに会った親友は、朝の挨拶もそこそこにすっぱりとそう言った。
「…え?」
そんな報告あったっけ、と彼女が思い出そうとする前に。
あなたに行ってもらう事になったから。と言っても、重役の代表で、だけどね。一般兵士も何人か行くわ。親睦会って言っても、実は慰安会みたいなものらしいわ。堅苦しい事は抜きにして楽しんでくれって言われたから。それに、結婚するかもしれないんでしょう?アルベルさんと。今のうちにアーリグリフに慣れておいた方がいいんじゃない?
そう、一気に言われて。
「なっ…」
瞬く間に赤くなった彼女に、銀髪の彼女は微笑んでこう告げた。
「だから、あなたが行ってきて?」
そう言って(心持ち黒く)微笑んだ銀髪の彼女に、彼女は首を横に振る事はできず。
「…わかったよ。じゃあ巫女服の用意しとかないとね」
「あぁ、正装はあちらで用意するって聞いてるから、大丈夫だと思うわ」
「そう…なら、特に準備する事はないんだね」
伝えてくれてありがとう、そう言って廊下を歩いて行く赤毛の幼馴染の背中を見送って。
「…心の準備は、必要でしょうけどね」
銀髪の彼女は、普段とまったく変わらぬ笑顔で小さくつぶやいた。





その日はいつもと同じように雪が降り、道や民家の屋根の上に白く降り積もっていた。
が、慰安会とやらが開かれる、とある大きな屋敷は何個もある暖炉に火がともっていたりシーハーツと和平を結んだお陰か施術による室温調節のための装置があったりで、過ごしやすく調節されていた。
そんな暖かい屋敷の中、シーハーツから来た赤毛の彼女はアーリグリフ側で用意された黒のドレスに身を包み。
「団長と結婚するそうで!おめでとうございます!」
「おめでとうネル、あなたがもしアーリグリフかカルサアに住む事になったらいつでも会えるわね」
「ようやく小僧も身を固めるようで喜ばしいことじゃのう、ほっほっほ」
何故か周りを見ず知らずの兵士(らしい男性)やら幼馴染であるアーリグリフ王妃やら風雷団長であるご老体やらに囲まれていた。
「…それ、誰から聞いたんだい…」
予期しなかった事態に疲れながらも、赤毛の彼女が隣にいた幼馴染に尋ねる。
この事態は予測できなかったが、情報の出所はなんとなく予想がついた。
「クレアからよ」
そしてその予想が外れてはいなかったことに、ため息をひとつ。
「それで?新居はどこに構える予定なの?」
「なんならカルサアのあやつの屋敷を改築させようかの?」
今度は質問攻めに逢い、とりあえずまだ決めていないと曖昧に答える。
式を挙げないかもしれない、とはまだ言わなかった。
この二人に言えば、心から残念がられるのは目に見えていたから。
「…ごめん、ちょっと酔いが回って来たみたいだ。外の空気吸ってくるよ」
本当は酒など一杯も飲んでいなかったが、彼女は適当に理由をつけて席を外した。
言及されれば、表面上の理由だけではこの二人は納得しないだろう。
この二人に追及されて本当の理由を言わない自信が、彼女にはなかった。
「そう。でも、外は雪が舞ってるわよ?まだ昼間とはいえ、少し寒いんじゃないかしら」
「大丈夫だよ、施術で外気を調節するからさ」
「なら良いが、風邪などひかぬよう気をつけるんじゃぞ」
「あぁ、ありがとう」
持参していた上着を羽織って、屋敷の出口へと歩く。
途中、金と黒の妙な色彩の彼を見つけて、ふと立ち止まった。
彼はアーリグリフの正装らしい黒を基調とした立派な服を着ていた。
そう言えばこの屋敷に入って簡単な挨拶を終えてすぐに結婚祝いだのなんだので様々な人に囲まれていたので、彼とはまだ一言も話していなかった。
後でゆっくり話すのも良いか、と思いながら、彼女はその屋敷を出た。





雪が降っていた。
道に積もった雪を踏みしめて、彼女は町を歩く。
羽織っている上着と施術のおかげで、寒くはない。
どこへ行くでもなく、町を歩く。
雪降る町は、いつもより人が少なかった。
まだ昼間だというのに、彼女はあまり人とすれ違わなかった。
不思議に思いながらも歩いていると、彼女の菫色の瞳に見覚えのある教会が映る。
寂れた感じを受ける、古びた教会。
彼女にとっては、思い出のある場所だった。
彼女はその場に立ち止まって、そして教会の入り口へと足を向けた。
扉を、ゆっくりと押す。
相変わらずきしんだ音をたてながら、扉が開いた。
中には誰もいなかった。



…私が来るといつもここは無人だけど、いつもこんな感じなのかね?
そんな事を思いながら、彼女は後ろ手に扉を閉めて中に入る。
長椅子が規則的に設えてある、寂れてはいるが小奇麗な内装。
変わらないな。
何も。
幼い少女の頃に、そして少し前に見た様子となんら変わっていなくて。
彼女の口元に、何故か笑みが浮かぶ。
歩みを進め、彼女は長椅子の一つに腰掛けて一息つく。
ゆっくりと歩いてきた割に、少し疲れていたようだった。





ばたん!!
背後から、乱暴に扉の開く音が聞こえる。
その開け方から、誰か予想がついたので。
「…扉が壊れたらどうするつもりだい、アルベル」
振り向きながら彼女は相手の名前を呼ぶ。
後ろに立っていたのはやはり予想に違わない人物で、いつも通り、いやいつも以上の仏頂面だった。
「…何で自分からこんなクソ寒ぃとこに来てやがるんだ、おまえは」
彼は彼女の座っている椅子に向かって歩きながら、不機嫌そうにそう呟く。
「散歩だよ」
「にしては、範囲が広いんじゃねぇか」
「そうかい?」
悪びれなく彼女が答えると、彼ははぁ、と呆れたようにため息をついた。



「久しぶりだね」
彼女がそう言うと、彼は文句を言う気もなくなったのか、ふっと笑って口を開く。
「あぁ、久しぶりだな」
そう言って、彼は座った。彼女の隣に。
施術による温度差を感じ取ったようで、彼は彼女に怪訝な顔を向ける。
「…何でお前のいる場所暖けぇんだ?これも施術の応用か?」
「そうだよ。便利だろう?」
「…俺は寒い」
「しょうがないだろう。施術にだって範囲はあるんだから」
「ほぉ。ならお前の周りなら、暖けぇってことだな」
そう言いながら、彼は彼女を両手で持ち上げて、
「う、わ」
座った自分の足の間に座らせる。
彼女に腕を回して後ろから抱きしめて、
「あー、暖けぇ」
幸せそうに呟いた。
「……ったく」
少し呆れながら、だが彼女もどこか幸せそうに、呟いた。



「…なんだ、これだけ暖けぇなら俺がわざわざ追っかけてくる必要もなかったんじゃねぇか…」
「え?」
「…何でもねぇ」
言葉を濁した彼に、彼女は笑いながら追求してみる。
「…私が体冷やして風邪引かないかって、心配してきてくれたんだ?」
「……別に」
「即答、しなかったね」
「………」
ぷい、とそっぽを向く彼の仕草が面白くて。
くす、と彼女に笑いがこぼれる。





「…お前、ソフィアかフェイトあたりに、何か言ったか?」
「え?」
突然切り出された話題に、彼女は首を傾げた。
「最近、何で式を挙げないのか、って追及するメールが後を絶たねぇんだが」
「…あぁ、その事か…」
彼女は心当たりがあるようで、苦笑して説明を始める。
「忙しくて式を挙げられないかもしれない、ってソフィアに言ったからだと思うよ」
「………」
彼はしばらく無言になって。
「お前が望めば、いつでも挙げられると思うが?」
「え?」
「…忙しいから、っつって挙式しねぇっつったの、お前だろうが」
「………」
「お前もとりあえず一応は女だろうが。…ソフィアやマリア辺り程じゃねぇだろうが、式、挙げたいんじゃねぇのか」
「………」
無言のままの彼女に、彼はそれ以上言及はしなかった。
ただ黙って、彼女の答えを待っている。
短い沈黙が流れて、彼女が口を開いた。





「私達は、…今まで両国の人達を何人も殺してきた」
「あぁ、そうだな」
「お互いの国の誰かの、肉親や、親友や、…恋人を、殺してきたんだ」
「そうだな」
「多分、いるだろうね。この町の中にも、シランドにも、大切な人を殺されて私達の事を憎んでいる人が」
「そうかもしれねぇな」





「…大切な人を誰かに殺されて。そしてその誰かがのうのうと今も生きていて。さらに、自分達だけ幸せになろうとしているとしたら」
「………」
「耐えられないんじゃないかな。…許せないんじゃないかな」





「…式を…挙げるっていう行為は…きっとそんな、私達に肉親を殺された人達にとっては、許しがたい事だと思う。実際に、アーリグリフ王とロザリアの結婚式だって、厳戒態勢で警備したお陰で何も起こらなかったけど挙式にこぎつけるまで大変だったよね」
「……あぁ」
「…私達の結婚式に、喜ぶ人より…悲しみ、苦しみ、苛立ち、やるせない気持ちになる人の方が多いって事さ。私達が幸せになることを、許せない人だって、―――いるって事さ」
「………」
「だから、私は―――」
彼女が口を閉じて、俯いた。





「…幸せになりたくねぇ、とか言うんじゃねぇだろうな?」
「………」
「今頷いたら、殴るぞ」
彼が言った。
本気の目をしていた。
彼女はそんな彼を一度見て、笑った。





「お前は俺まで不幸にするつもりか?」
「え?」
彼女がきょとんと聞き返し、再び彼を見た。
「…お前が不幸になる事を選んだら俺までそうなるだろうが」
「は…?」
「違うか?」



「俺はお前以外の奴と共に同じ道を歩む気なんざこれっぽっちもねぇんだからな」



さらりと言い放った彼に。
彼女は菫色の瞳を丸くした。
「………」
「それに、」
彼は彼女の腹部に手を伸ばす。
ゆっくりと撫でながら、口を開いた。
「…こいつまで、不幸にする気か?お前は」
「………」
彼女が、何か言おうとして。
「…いつもはお前、施術で体なんか温めねぇだろ。それに、さっきの会で酒一滴も飲んでなかったじゃねぇか。…こいつを意識して、の行動だろう?」
「…気づいてたんだ。お酒、飲むの控えてた事…」
「当たり前だろうが」
彼が即答して、また口を開きかけた彼女を見ながら、
「お前は自分の我侭で自分含む三人も不幸にする気かよ」
彼が遮ってそう言った。





「誰も」
「あ?」
「誰も、幸せになりたくないなんて、言ってないだろ」
「…」
「私だって、」



「あんたと、そしてこの子と一緒に幸せになりたんだから」



「………」
「ただ、大っぴらに挙式はしたくない、って事だよ。…表面上は、忙しいからってことにしたけど、さ」
ソフィアには悪かったけどね。
少し表情を曇らせて、彼女が言った。





「大っぴらじゃなければ、いいのかよ」
「え?」
「なら――――」



彼は少し照れくさそうに、ぽつりと呟いた。



「挙げるか?今ここで」





彼女は目を瞬かせ、呆気にとられて彼の顔を見た。
彼はその視線から逃げるように、そっぽを向く。



「何でもない。忘れろ」
「ちょっ…しっかり聞こえちまったってのに、それはないだろう!」
「………」
「………」
視線が絡んで、沈黙が流れる。





「…挙げようか?」
ちょうど良く教会だし、誰もいないし。
そう言って照れくさそうに微笑んだ彼女に、一瞬彼がぽかんとなって。
そして笑った。





「祭壇の方、行くかい?」
そう言って立ち上がった彼女の腕を掴み、彼は再び自分の膝に乗せる。
ただし、今度はさっきと逆向きで、彼女と彼のお互いの顔が向かい合う体勢で。
「…あまり立ちっぱなしにしないほうがいいんだろ」
「あんた妊婦の扱い方なんて知ってたんだ」
「…俺をなんだと思ってやがる」
「伴侶?」
「………そういう発言されると素直に嬉しいんだが」
「馬鹿」





「…"汝は病める時も健やかなる時も"…」
「…長ったらしいな」
「なんだい。せっかく照れくさいの我慢して言ってやってるのに」
「…"あんたは私の事好きかい?"でいいだろ」
「ばっ、なっ、あんたねぇ…!」
「要約するとそうなんだろうが」
「それは、そうだけどさ…」
「なんだよ」
「…いざ、言うとなると…恥ずかしいじゃないか」
「……耳まで赤いぞ、お前」
「うるさいねっ!」





見事に赤くなっている彼女の顔を、面白そうに眺めながら。








「お前が好きだ」





静かな教会に響いた彼の声に。
彼女の動きが、ぴたりと止まった。





「…次はお前が言う番だが?」
「あ、え、なに、今の誓いの言葉だったの?」
「簡潔かつ的確にまとめてやったんだ、感謝しろ」
「いや、そんな事言ってるんじゃなくて…」
「じゃあ、なんだよ」
「……」
彼女は赤いままの顔を隠すように俯いて。





「多分…普通に長ったらしい誓いの言葉の後に、"はい誓います"って言われるよりも…」
「あ?」
「嬉しかった。…嬉しかったよ」





彼女はそう呟いた後、顔を上げて。
彼の顔を見ながら、照れくさそうに口を開いた。





「私も。…あんたの事、好きだよ」








「…なんだい、黙りこくって…」
そのまま無言になった彼に、彼女が問いかける。
どこか呆けていた彼は、ずるずると彼女の肩に顔を凭れさせながら小さく呟く。
「…面と向かって言われると…結構、クるもんだな…」
「え?」
「…何でもねぇ」








綺麗な教会も、豪華な装飾も。
純白の正装も、可愛らしい花束も。
豪勢なご馳走も、喜ぶ観衆も。
指輪の交換も、きちんとした誓いの言葉も。



何もないけれど。





「こんな式も、ありかもしれないね」
「…そうだな」
「実に私達らしいと思わないかい?」
「ここは妙な縁があるからな」
「小さい時に偶然逢った場所でもあるね」
「お前がようやく俺の事思い出した場所でもあるな」



「…明日から、もう一つ思い出が増えるのかな?この場所の、二人だけの」
「…だろうな」



くすくすと、どちらともなく笑い合って。





「…幸せになろうね」
「…あぁ」








二人きりの、雪に包まれた寂れた教会で。
唇を重ねた。








お互いの顔が、ゆっくりと離れて。
彼女が立ち上がって、彼も立ち上がる。





「…帰ろうか?」
「ああ。帰るか」





どちらともなく手を繋ぎ合って。
二人で、並んで教会の出口まで歩いた。








まったく結婚式らしくはないけど。
でも、二人らしい。
二人きりの結婚式がゆっくりと幕を閉じた。





…はずだったが。



「あーっ、やっと出てきましたねお二人さん!」
教会の扉を開けると、外にいた誰かが大きな声を上げた。
二人は思わず手を繋いだまま硬直する。
「ソ、フィア…?」
「お久しぶりです、ネルさん、アルベルさん」
そう言って笑ったのは、数日前に通信機で会話したばかりの茶髪の彼女。
「なんでお前がここにいんだよ…」
驚きを隠せない表情で彼が訊く。
「もっちろん、お二人を祝うためですよ!挙式はしなくても、お祝いパーティくらいはできると思って。実はこっそりクレアさんにも通信機渡してたんで、計画は割とあっさりと進みましたしー」
「「………」」
無言になった二人に、茶髪の少女が満面の笑顔を見せた。
「さ、ディプロで皆が待ってますよ!行きましょ行きましょ!」
通信機越しに転送収容お願いしますーと呟いている茶髪の彼女は。
泣きそうになっている赤毛の彼女と、そんな彼女の頭を撫でている彼には気づいていなかった。
「…お前も涙もろくなったな」
「…だって、不意打ちだよ、こんなのっ…」



二人きりの小さな結婚式は。
+八人の、盛大な二次会にいつの間にか突入していた。