名前は続くよ どこまでも



「あいつの名付け親って、あんたかい?」
「あいつ?…あー、アルベル?うん、俺」
「ふぅん…どういう由来があるのか訊いてもいいかな?」
「うん、いーけど大した由来じゃねぇぜ?」
「それでもかまわないから」
「んーとな、俺のひいひいひいひいひい、ひいじいちゃんの名前がアルベルトっつって。それからとったの」
「ふうん、別に普通じゃないか。大した由来じゃないとか言ってたけど」
「冗談だよいねーよアルベルトなんて大層な名前のひい(ryじいちゃんなんて」
「冗談かい」
「あっはっは、ネルは素直で騙し甲斐あんな。本当のところは、まい・べすと・ふれんずの名前からとった」
「…えーと、親友?」
「そうそう。アルゼイとネーベルからとったの」
「…へ、へぇ…父さんの名前の一部が使われてたんだ」
「ちなみに、女の子が生まれてたらエレナちゃんとリーゼルからとってエレルとかレゼルとかにする予定だった」
「へぇ…なるほどね」





「あいつの名付け親って、お前か?」
「あいつ?…あぁ、ネルの事か。うん、俺」
「ほぅ…どういう由来か訊いても構わねぇか」
「うん、いいけど大した理由じゃないよ?」
「それでも構わん」
「んーとね、生まれた時ネルが包まってた布がフランネルっていう名前だったから」
「嘘だろ」
「嘘だよ」
「…真顔で笑顔で冗談言うな」
「あーあ、アルベルは反応薄くて騙し甲斐ないなぁ。本当のところは、俺の名前からとった」
「あぁ、なるほどな」
「ん、大体想像つくだろうけどネーベル、を縮めてネル」
「そうか」
「ちなみに、男の子が生まれてたらリーゼル、を縮めてリルにする予定だった」
「ほぅ…」





「「急にどうしたんだよ、そんな事訊くなんて」」
「「あぁ、」」





「あんたに」
「お前に」





「「孫できたから」」





「「…え?」」