続・名前は続くよ どこまでも



「どうだった」
「あんたの父さんの親友の名前からとったって」
「…アーリグリフ王と、ネーベルか」
「そうそう、結構面白いよね。ところであんたの方は?」
「そのまんまだ。名前を縮めただけだとよ」
「あぁ…じゃあ、父さんの名前か。それもいいかもしれないけど、私達の場合無理だねぇ」
「確かに」
「"アルベル"を縮めてアルとかルルとかベルとかならいけるけど、"ネル"は縮めようがないもんね…」
「そもそもその名前も誰かの名前を縮めたもんだからな、無理ねぇだろ」
「じゃあ、親友の名前からとる、ってのやってみようか。…どうせなら、ちょっと前までずっと一緒に旅してた、あの子達からとる?」
「…。そうだな。ちょっとやそっとじゃ死なねぇガキになりそうだ」
「あはは、あの子達生命力溢れてたもんねぇ。じゃあ…男の子だったらどうしようか」
「男共の名前からとりゃいんだから…。…クリフとロジャーでクジャとか」
「…クリフとアドレーでリドレー、とか、ロジャーとフェイトでロト、とか」
「フェイト、クリフ、アドレーでフェリアとか」
「あ、それいいかも。でもなんか…男の子の名前っぽくないかな」
「しょうがねぇだろ、テキトーに組み合わせてるだけなんだから」
「まぁね…じゃあ、女の子の名前いってみよう」
「…ソフィアとマリアでフィリアとか」
「スフレとソフィアでスフィアとか」
「ミラージュとマリアでミリアとか、ジュリアとか、リアラとか」
「スフレとミラージュでレージュとか」
「…結構出るな」
「皆キレイな音の名前だからね、組み合わせるのがラクなんじゃないかな」
「なるほど」





「…ってわけでね、子供の名前にあんた達の名前の一部を使うかもしれないんだけど、いいかな?」
「えっ全然OKですよ!っていうかむしろ光栄ですよ、な、ソフィア」
「うん!私達の名前使ってもらえるなんて、嬉しいですv」
「ありがとう。そう言ってもらえると助かるよ」
「そんなのいちいち許可とらなくてもいいですってー」
「名づけてから、実は…って明かされる、ってのも面白いしね」
「あはは、じゃあその方が良かったかもね。でも、もう結構皆の名前組み合わせ、でいろいろ考えてたから、変な名前じゃないかって訊きたかったってのもあるんだけどね」
「へぇ、どんな名前か聞いてもいいですか?」
「えーとね、男の子の名前だったら、クリフとロジャーでクジャとか、ロジャーとフェイトでロトとか」
「…某幻想物語九…」
「…某竜探求…」
「え?」
「あっいえいえなんでもないです」
「続きどうぞー」
「? うん。で、女の子の名前ではソフィアとマリアでフィリアとか、マリアとミラージュでリアラとか」
「…某二酸化硫黄物語…」
「…某運命御伽噺…」
「ん?」
「あっいえいえこっちの話です」
「他には何か案、出ました?」
「うーん、そうだね…フェイトとクリフでフェイクとか、マリアとソフィアでマフィアとか」
「「…それだけはやめてあげてくださいっ!!(特に後者!)」」





ちなみに。



フェイク [fake] 模造品。にせもの。イカサマ師。
マフィア [Mafia] イタリアで強い勢力をもつとされる大規模な犯罪組織。